2024.11.20

代表の北田が語る、CCGグループが歩んできた35年の軌跡と、これからの想い|前編

CCG HOLDINGS

2024年6月に、CCGグループは創業35年を迎えました。コロナ禍を経て社会や世の中は新たに動き出し、私たちのビジネスの広がりもさらに多様になっています。社員数も200名を超え、昨年は新たな仲間の加入とともに台湾支社での事業活動もスタート。第二創業期に突入している今、CCGグループとしてはもちろん、社員一人ひとりがどう動き、どう変化していくべきか。今回のKnow CCGでは、創業期から転換期、現在に至るまでの変遷にフォーカスし、代表の北田がそこで得た経験や考えなどを前編と後編に分けてお届け。北田のSWOT分析(※1)もご紹介します。

※1:SWOT分析…SWOT分析は、組織やプロジェクトの戦略的な評価ツールで、以下の4つの要素を分析します。
① 強み(Strengths):内部の優れた特徴や強み。
② 弱み(Weaknesses):内部の欠点や弱み。
③ 機会(Opportunities):外部からの利益を得る可能性のある要因や機会。
④ 脅威(Threats):外部からの潜在的な危険や脅威。
これにより、組織は戦略的な方針を策定し、強みを活かし、弱みを克服し、外部環境の変化に対応する手段を見つけることができます。

-創業期-
自分がどこまでいけるか、見てみたい。
そう思い、起業した。

CCGグループは創業35年を迎え、2024年は「新しい自分の発見、新しいことへのチャレンジ」をテーマに事業活動を続けています。今回のKnow CCGでは、私のこれまでの歩みやチャレンジを記事にするということで改めて振り返りましたが、人の行動や思考は世の中の出来事に起因していることを再認識しました。世の中の情報をインプットすることは重要ですが、それらを自分ごとにしていく。この部分が、とても大切だと思ったのです。

私が起業したのは1990年、28歳の時。当時はバブル景気でしたが、これから世の中が大きく変化していく気配をたくさんの人々が感じている時期でした。前々職の印刷会社で3年、前職の制作プロダクションで3年勤め、そろそろ一歩踏み出すタイミングだと思ったのが起業した理由です。人生を無為に過ごすよりも、自分にしかできないことをやろう。そして、経営者になりたいという夢にチャレンジしよう。一度しかない人生、「自分がどこまでいけるか!見てみたい」と思うようになりました。まだ28歳ですし、30歳までに芽が出なかったとしてもなんとかなる。熱い想いと、そんなクールな視点を持った自分がいたと思います。

売上を毎年1億円伸ばして成長する。
豪語していた通り、達成を続けていく。

印刷会社を起業するにあたり、私が考えた事業計画は、印刷だけではなくクリエイティブも網羅すること。前職では大手企業のCI(※2)を担当することも多く、これからは中小企業にもCIが必要だと感じていたので、そこを掴めば会社案内といった各種印刷物の仕事も流れで受注でき、企業が新たな事業展開をする際にも提案ができると思ったんです。代理店各社にも営業してCIの必要性を説き、クリエイティブから印刷までを請け負うスタイルでスタートしました。

当時は自分と印刷産業の未来を重ね合わせ、「毎年1億円の売上を伸ばして成長する!」と、創業メンバーにはいつも語っていた気がします。とにかく毎日が楽しくて、戦略と数字の目標がどこまで紐づいていたかは分かりませんが、10期を終えた時点での売上が約9億6千万円。目標に限りなく近い数字は達成できていました。
もちろん、何度も迷いがあり、仲間と楽しく経営しながら売上3〜4億円の規模をキープできれば…。そう思っていた自分がいたのも事実です。でも、「自分がどこまでいけるか!」を信じて、プロダクションビジネスではなく、クリエイティブから印刷、ノベルティまで全てを提供できる存在を目指したことで、総合商社的な立ち位置で相談を受ける機会が増えていくように。社員の数も毎年増え、10期を終えた頃には35人ほどの仲間が集まっていました。

※2:CI(コーポレートアイデンティティー)とは企業の理念・ビジョン・文化に基づいた個性・特性を統一したイメージやデザインで外部により良く伝わるように表現し、社会と共有することで存在意義を高めていこうとする企業戦略の一つです。

現在の拡業にも通ずる考え方で、
点ではなく、事業を面に展開。

創業して10年が経ち、売上規模は10億円になっていましたが、大阪の経済は完全に地盤沈下の状態でした。バブル景気も弾け、大阪本社の有名企業がどんどん本社機能を東京へ移していたんです。関西の制作プロダクションの多くがそれらの企業案件に携わっていたため、側から見ても大変さを痛感。私たちも事業拠点のエリアや商品・サービスの課題を抱えており、インターネットの商業利用も増えていた時期なので、印刷とは別軸の事業展開を考えていました。広告代理業務にも着手し、ノベルティ事業の強化やデジタルの会社も設立。ネット通販の印刷事業もスタートさせたりと、今、私たちが推し進めている拡業の考え方に通ずる部分もあったと思います。

ただ、そうした中でも大切にしていたのは、お客様にスイッチされない会社になっていくこと。点ではなく、面で事業を展開したのも、お客様からの依頼に対して、できないことがない状況にするためです。「こんな依頼もできるんだ!」そう思ってもらえる懐の深い会社にしていくことが私の理想でした。経営理念である「選ばれる存在になるために」もそうですし、こうした考えがあったからこそ、自分たちの未来を広げられたと思っています。今でもよく言っているのが、お客様から一番に相談される会社になること。それは創業時から変わらない、CCGグループの理念の起点です。

-転換期-
リーマンショックで発注予算がゼロに。
このまま逃げたい気持ちもあった。

人の行動や思考は世の中の出来事に起因すると話ましたが、会社も私自身も最も大きな変化を求められたのが2008年からの4年間でした。それまでは創業以来18年連続で売上を伸ばし、様々な手を打ってきたことで会社は毎年成長するものだと思っていたんです。しかし、リーマンショック(アメリカの大手投資銀行リーマンブラザーズの経営破綻)で日経平均株価がバブル後の最安値を記録し、世界の経済が破綻。その影響は日本国内にも及び、需要の消滅を肌で感じていた矢先に、主要クライアントからの発注予算がゼロに…。当時の私たちのビジネスは新商品を作って売るような事業モデルではなく、お客様から依頼されて成り立つ請負モデルのため、小手先の手段では通じず、何をどうすればいいのか…。茫然自失と将来への恐怖をリアルに感じて夜も寝れず、このまま逃げ出したい気持ちが勝っていたように記憶しています。

会社は右肩上がりで成長し、スタッフも70〜80人。売上はもうすぐ30億円に達する事業規模でしたが、本当の意味での基盤ができていなかったため、リーマンショックの影響が直撃したんだと思います。正直に話しますが、当時の経営会議で幹部たちから「どうするんですか!?」と問われた時、経営者としての明確な答えが出せませんでした。私自身もプレイヤーだったので、経営者の感覚がそこまでなかったんだなと。その日を境に、社長業とは何をすることか?経営者とは何者か?漠然とした疑問が自分の中に湧き出て、経営学やマーケティング、コンサルティングなど、経営に関する本を片っ端から購入して勉強するようになっていきました。

後編の記事では、転換期での様々な取り組み、現在に至るまでの事業展開やこれからの想いについてお届けします。

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